はてはな零細IT勤めが多いだろうから、連結5万人の大手製造業勤めのわたくしが社畜乙といわれるのを覚悟しつつ解説して差し上げよう。

Q:育休取った見せしめってのは本当?

A:見せしめなのは事実だけど育休のせいではない。今回のリリースで「元社員の勤務状況に照らし希望を受け入れるとけじめなく着任が遅れると判断して希望は受け入れませんでした。」というくだりにすごい違和感を覚えたのだが、弁護士が入って内容チェックしていてるのにこんな稚拙な書き方は普通しない。おそらく本当に素行や勤務態度が悪かった(と会社は感じていた)のだと推測する。なので、育休取得の見せしめというよりも素行不良に対する見せしめだったのだと思われる。だからと言って社会的に許されないのは変わらないけど。

Q:なんであんな炎上しやすい内容を発表するの?アホなの?

A:そもそもこんな炎上で収益基盤はびくともしない。素材のサプライヤー変更するなんてクライアント側はマジでめんどくさいからこれくらいのことで取引停止にはまずならない。では一体誰に向けた文書なのか?結論から言うと現役社員である。先ほど引用した素行に関する記述を思い出してほしいが「素行の悪い社員は許さないからな」というメッセージであり、「まじめに働けばあんなことしないからな」というメッセージである。先ほど述べたように営業には大して影響ないが、もちろん現役で働いている社員のモチベーションには大きく影響するので、炎上によるダメージの中でもこれは一番避けたいのは間違いない。会社としては異例の強い表現を使うことで、社員向けにメッセージを送っているというのがあのリリースの背景である。あと採用活動へのダメージも当然あるが、そこは実損軽微と判断して敢えて無視したものと思われる。

Q:社員はどう思っているの?

A:そもそも大手製造業に就職した時点で生涯のうちに必ず転勤があることは覚悟している。工場は世界中にあるし、カネカなんてそもそも本社が大阪なんだから、東京大阪間の異動なんて日常茶飯事だろう。そして重要なことだが、その対価はしっかりもらっていると社員は認識している。今回の元社員は40代組合員ということなので、多少の残業代込みで年収800-900万は間違いなく貰っているんですよ。